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海外赴任リアルレポート【米国・シンシナティ編】

T.Yoshikawa
名古屋アシュアランス部(NGO)
2018年12月入社


こんにちは。私は2022年7月よりPwC米国のシンシナティオフィスに赴任しています。

シンシナティというとすぐピンと来る方は少ないかも知れませんが、米国中西部のオハイオ州とケンタッキー州の狭間に位置する都市です(それでもピンとこないですよね)。

有名な大都市ではありませんが、程よい都会さと豊かな自然が融合した魅力的な街です。私自身はケンタッキー州北部で、妻と2歳の娘と3人で暮らしています。

今回はそんな私のリアルな生活をお届けできればと思います(記事の内容は執筆当時のものです)。

赴任先での1日のスケジュール

米国も日本と同様に、ハイブリッドの働き方が定着しています。

そんな中でも週に何日かはオフィスデーと呼ばれ、出社が推奨されている日があります(オフィスデーではランチなどのケータリングがあり、皆で一緒にご飯を食べることが多く、部署の垣根を越えたコミュニケーションの場となっています)。

今回は、出社した際の1日のスケジュールをご紹介します。

8:30 出勤
自宅からオフィスまでは車で約20分です。

中西部では車が必要でどこへ行くにも車移動となります。最初は左ハンドルや車間距離の違いに戸惑いましたがすぐに慣れました。元々車が好きということもあり、ドライブが良い気分転換になります。

ただ出張などの長距離移動となると真っ直ぐな道をひたすら進むことが多く、正直眠たくなってしまうこともあります。眠気防止のガムや音楽は欠かせません。

9:00 PwCインドとのミーティング
米国ではインドのメンバーと協力して仕事を進めています。インドとは時差があるためこちらの朝、インドの夕方にその日の進捗を確認するミーティングを行うことが多いです。この時間でメンバーからの質問などを聞き、フォローします。

全体としてみるとグローバルで仕事が分担され、ほぼ24時間体制で仕事が進んでおりとても効率化が進んでいます

10:30 チームミーティング
直前のミーティングでの結果や現状を整理した後、マネージャーに共有します。現状を踏まえて次のステップについて話したり、重要な課題があった場合にはパートナーも含めて対応を協議したりします。

12:00 ランチタイム
事務所内でケータリングを食べることもあれば、同僚や上司とともに市内の飲食店に入ることもあります。現地のスタッフとはスポーツの話題で盛り上がります。こちらでは特にアメフトが人気なので、赴任してから最低限の会話についていけるように勉強しました。

13:00 監査業務
自分の抱えている仕事をこなします。
午前中はミーティングが多いので、自分のタスクに集中する時間も設けるようにしています。

15:30 クライアントミーティング
クライアントからの相談ごとを受け、期末に向けた課題整理、スケジューリングなどを行います。
基本的には日系企業を担当しているのでマネジメント層は日本人、その下には現地のスタッフが付いていることが多く、日本語と英語の両方を使ったミーティングになることが多いです。

17:00 終業
仕事が一区切りしたところで車で帰宅します。帰宅ラッシュの時間帯はハイウェイが混雑するので渋滞にハマると大変です。帰宅してからは家族で夕ご飯を食べ、娘とお風呂に入って寝かしつけまでを慌ただしく過ごします。早く帰れた日は娘と遊ぶ時間も多く取れるので嬉しいです。娘が寝た後は仕事の残りを片付けたり、趣味のギターやゲーム、読書、映画鑑賞などをのんびり楽しんだりすることが多いです。

赴任先でのプライベートの過ごし方

まだ娘が小さいので、あちこちに旅行に行くというよりは、住んでいるエリア周辺でのんびり過ごすことが多いです。普段の週末は食材や生活用品の買い出しや公園、図書館に遊びに行きます(面白くなくてすみません)。

私が住んでいるのはケンタッキー州なのですが、閑静で自然豊かな住宅街が多く、公園やプールなどの施設が充実しています。のびのびと遊具や芝生を駆け回ったり、現地の子と遊んだりする娘を見ていると、このような環境で子育てができて良かったなと思います。

米国ではホームパーティーを開く文化が根付いており、イースターやサンクスギビングといったイベントの際や夏になるとBBQなどに自宅に招待してくれて、家族ぐるみで交流する機会も多いです。
伝統的な文化に触れたり、お互いの家族について話をしたり、初めて見るボードゲームをしたりと、たくさん新鮮な経験をさせてもらっています。

また、シーズン中にはスポーツの観戦に行くこともあります。赴任してもうすぐ3年目になりますが、バスケットボールの八村塁選手、野球の大谷翔平選手、サッカーのメッシ選手の試合を観戦しました。選手の力強いプレーを生で見ることができるというのももちろんですが、何よりどの試合も演出や会場の熱気がものすごいので、その雰囲気を肌で味わうことができたのがよかったなと思います。

国内旅行としては、クルーズ旅行とオーランド、アトランタ、シカゴ、近場ではグレイトスモーキーマウンテンなどに行きました。

米国ならではのスケールの大きさや豊かな自然に触れることができ、とても良い経験になっています。今後も、仕事に対して精進するのはもちろんですが、旅行や米国ならではの経験もたくさんできるように、積極的に楽しめたらなと思います。

なぜシンシナティで働くことになったのか

元々英語が好きで、将来はグローバルに活躍できる人財になりたいという目標がありました。

そのため、入社時から海外赴任の希望を出しており、定期的な面談などでも毎回その旨を伝えていました。

海外赴任という目標の実現のために具体的に努力していたこととしては、まず日本の監査業務を一通り自分でこなせるようになること、そしてビジネスでも通用する英語力を身に付けることの2点です。
どちらが欠けていても海外で会計士として働くには不十分だと確信していたので、いつか来るチャンスのために日々できることを地道に積み重ねていこうと考えていました。

結果としては、入社して4年目というタイミングでお話をいただき、PwC米国のシンシナティオフィスに赴任することができましたが、正直こんなに早くチャンスが回ってくるとは全く思っていませんでした。
さらに、ちょうど第一子となる娘が生まれるタイミングと重なったため、単身で赴任するか、家族にも帯同してもらうか、もしくは今回は辞退するかについても悩みました。

全てが初めての大きな決断、経験でしたので不安もたくさんありました。
しかし、上司に「ダメだったら帰ってくればいい」と言ってもらえた時に、そこまで深刻に考えずに、まずは挑戦してみようと前向きな気持ちになることができました。

こうした周りの方々の後押しもありチャレンジすることを決め、海外赴任の話を受けることにしました。

妻も海外生活や語学に自信はなかったものの、家族揃って暮らすことを大切にしたいと迷わず帯同を決めてくれたので、そこはとても感謝しています。
お話をいただいた時期がちょうど修了考査の試験時期と被っていたため、試験と日本での繁忙期を終えたタイミングでということで話がまとまり、2022年7月に渡米しました。

これまで振り返ってみて思うのは、叶えたい目標があるならいつチャンスが回ってきてもいいように常に準備をしておくことが本当に大切だということです。

私自身も、アサイン時点での自分の実力に自信があったわけではありませんが、それでもやってみようと一歩踏み出せる程度の積み重ねはきちんと自分の中にあると思え、それが決め手の1つになりました。

もし海外赴任に挑戦したいと思う方がいましたら、ぜひ今日から目標に向かって動き出してもらいたいです!

私にとってのintegrity は 「自分ごととして考える」こと です。与えられた仕事を単なる作業と思わずに主体性を持って取り組み、ただ成果物を上げるだけではなく、さらなる品質や生産性の向上に向けて自分に何ができるか模索する。難しいことですが妥協せずに考え、動き続けることで自分自身の成長、そして会社や社会全体への貢献につながると信じています。