【J1】3名×若手2名 女性職員クロストーク
名古屋J1*レポートの3回目では、J1とその先輩による女性職員同士のトークセッションをお届けします。そのコミュニケーションのあり方や、将来の目標などについて語り合いました。
*J1:監査法人入所1年目の職員の通称。
同期や先輩など心強い女性同士のコミュニティ
―J1の皆さんは女性の同期や先輩と、どんなコミュニケーションの場がありますか。
Ito)チームの女性の先輩とはよくコミュニケーションをとっています。仕事の質問をして、教えてもらうこともよくありますし、移動やランチの時間にはプライベートや他愛もないことについてよく話をしています。最近は先輩の一人暮らしの話や、少し先にはなりますが、修了考査の勉強についてアドバイスをもらったりもしています。
Honda)私もチームの中で女性の先輩はやはり話しやすいので、よくお話ししています。同期の女性メンバー3人とはチームは違いますが、オフィスで会うと一緒にランチに行くなどしてコミュニケーションをとっています。会計や監査の話のみではなく、事務的なアドミツールの操作法などを同期同士で教え合ったりもします。
Ikawa)私はキャリアコーチが女性で、面談で将来のキャリアプランなどを相談しています。同性ということもあり、「自分にも将来こんなキャリアの可能性があるのか」と想像がしやすいです。
―先輩たちは後輩のためにサポートやケアをしていることはありますか。
Osawa)Saguchiさんたちの代が「女子会」というチャットスペースを作ってくれて、若手の女性メンバーが参加しています。そこでは、女性同士の悩みに限らず、些細な質問や「他のチームはどうしてる?」といった情報の交換をしています。若手の女性同士だからこそ気軽に何でも聞くことができます。また、今年もJ1が入社したタイミングでランチ会を開催しました。対面での交流も気軽に行える場を設けています。Saguchiさんたちはなぜ、これらの取り組みを始めようと思われたんですか。
Saguchi)あまり深い理由はなくて、単純に女性職員同士でより仲良くなりたいと思ったからなんです。初めは小規模でしたが、女性の後輩が増えるにつれて、お互い知り合う機会を作らないと、後輩の皆さんも先輩に相談しにくいだろうなと思って、企画しました。
Osawa)今年のランチ会は、1年目から5年目までの女性職員総勢14名で開催されましたね。J1の皆さんはランチ会に参加してみて、どうでしたか。
Honda)ランチ会で初めてお会いする先輩も多くて、知り合いが一気に増えた感じです。この場のおかげで、オフィスでお会いした時に話ができるきっかけになりました。
Ikawa)私が所属するチームはリモートワークがメインで、女性の先輩と対面でお話する機会が少なかったので、たくさんの女性の先輩と直接お会いすることができて本当に良かったです。
Ito)チーム以外の年次の近い女性の先輩ばかりなのでたくさん話をすることができて、とにかく楽しかったです。オフィスで会っても気軽に挨拶ができて、先輩からも声をかけてくださるようになりました。とても良い関係性が築けるようになったと感じています。
社内制度を活用し、ライフイベントと両立していきたい
―J1の皆さんから先輩に聞いてみたいことはありますか。
Honda)期末監査の繁忙期を経験し、繁忙期は働く時間も長くなるので体力も重要だと感じました。おすすめの体力回復法があれば、教えてください。
Saguchi)私は繁忙期はなるべく自宅からリモートで働くことを選びました。通勤時間や準備時間を含めて睡眠時間に充てることができるので、体力の回復にはとても効果的でした。1年目の時は対面で先輩に教えてもらいながら仕事ができるので、なるべく出社していましたが、経験を積んである程度自分で解決できるようになり、リモート会議と電話を活用して仕事を進めています。
Osawa)私も2年目の今年はオフィスではなく、リモートを中心に働きました。一度、期末監査の繁忙期を経験しましたが、2年目ということもあり、対応することができました。出社が必要な時以外はなるべく自宅からリモートで働き、睡眠時間を充実させることを意識していました。
Ito)将来はこんな働き方がしたいというイメージがあれば教えてください。
Osawa)3年後くらいにはインチャージ(現場主査)をしっかりと務められるように、今は監査に集中して取り組んでいきたいです。そして、マネージャーを目指せるくらいの経験を積んだところで、結婚などのライフイベントを意識しています。結婚後もFWA(Flexible Work Arrangement)制度*を活用して、それぞれの働き方で活躍されている先輩がたくさんいるので、私もFWA制度を活用して、家庭も大事にし、仕事と両立していきたいと考えています。*FWA制度:短時間勤務・短日数勤務を選択できる制度
Saguchi)私は今、シニアアソシエイトとしてインチャージをしていますが、監査という仕事が好きなので、監査を頑張りながらマネージャーを目指していきたいです。ただ、マネージャーになると仕事内容もがらりと変わって大きな変化があると思うので、大きなライフイベントはマネージャーになる前に経験しておきたいと考えています。
―これから会計士としてチャレンジしたいことを教えてください。
Honda)会計士試験の勉強を通じてそれなりの知識は得たつもりでしたが、まだ実務と結びつけることができていないので、より実務に活かせる力をつけていきたいです。IFRS(国際会計基準)なども学んで、会計士として、より成長していきたいです。とにかく自己研鑽ですね。
Ito)私も仕事を続けていく中で、自分の強みを見つけていきたいです。PwCのグローバルに仕事ができる環境を活かして、グローバル関連業務にもチャレンジしていきたいと思っています。英語を使って、海外の子会社や海外の監査人とやりとりするといったことにも積極的にチャレンジしていきたいです。また名古屋だけでなく、部門を横断したプロジェクトであれば、さまざまな業種の監査に携わることができるので、そのような機会を通じて製造業以外の監査も経験していきたいです。今も東京のアパレル業の監査に関与していますが、業種の違いによる面白さを感じています。
Ikawa)学生時代はコロナ禍ということもあり、会計士試験の勉強に集中していたので、これからは色々なことにチャレンジしていきたいです。例えば、社会人としてのコミュニケーションをもっと学んでいきたいです。先輩はもちろん、同期のItoさんも電話対応がとても上手なので、刺激を受けています。先輩方がチャレンジしたいことについても、ぜひ教えてください。
Osawa)2年目に入って、勘定科目も一通り経験しましたし、監査も計画から期末監査まで経験することができました。これからは自分で“あるべき”イメージをより意識して仕事をできるようになりたいですね。インチャージを見据え、クライアントとのコミュニケーションやスケジューリングももっと学んでいきたいです。
Saguchi)シニアアソシエイトになって、今年はJ-SOX(内部統制報告制度)のインチャージを金商法監査対象の会社で経験しました。今年は国内領域を担当させてもらいましたが、次は海外領域(海外子会社)にも携わっていきたいので、苦手な英語を頑張っていきたいです。将来的には海外赴任したいので、英語は本当に頑張らないといけないと思っています。
Ikawa)ありがとうございます。近い将来像を想像することができて、より具体的なイメージができました。すっきりしたので、ぐっすり眠れそうです(笑)
大規模かつグローバルな企業の監査経験がもたらす成長
―会計士として成長していくために何が大事だと思いますか
Osawa)私は受験生時代には、幅広い業種の監査を経験することが大事なのかなと思っていました。名古屋事務所に入社して、大規模な上場会社の金商法監査と、上場していない規模の会社法監査をそれぞれ経験しましたが、会社の規模による監査手続きの違いなどを強く感じました。大規模な上場会社の監査という点では、名古屋事務所のクライアントにはグローバルに展開する大企業がたくさんありますが、そのような会社で求められる監査手続きや海外子会社や海外の監査チームとのコミュニケーションを経験できるのは、会計士としての成長にはとても重要だと感じています。
Saguchi)私も、大規模なクライアントとの経験が、幅広い業種に関わるよりも重要だと感じています。もちろん幅広い業界を経験し、それぞれの特徴を学ぶことは勉強になりますが、PwC Japan有限責任監査法人の名古屋事務所だからこそ経験できる、大規模かつグローバルに展開する企業の監査経験は貴重だと思います。会社の規模が大きくなるほど、社会からの期待に応えるために監査手続きはより慎重に検討され、高いレベルが求められると感じています。また、効率化の観点では、デジタルツールや最新技術を用いた先進的な監査が行われており、それを経験することができます。さらに、グローバルに展開しているため、英語でのコミュニケーションも自然と経験できます。大企業の監査業務で経験した高度な最先端の監査スキルに基づいて、小規模の会社法監査対象会社で実践することができるのは、名古屋事務所ならではの魅力です。
―自動車などの製造業に携わる機会が多いことについては、どのように捉えていますか
Honda)私たちが携わっている製造業のクライアントに関する話題は、よくニュースに取り上げられます。ニュースで報道されていることに関わる仕事を私がしていることに、不思議な感覚を覚えます。
Ikawa)その感覚はすごく分かります!すごく誇らしくなりますね。
Ito)グローバルに展開する大きな会社ということもあってか、クライアントの社員の方々はとてもスマートだと感じています。以前は製造業には男性が多いというイメージを持っていたのですが、女性もたくさん活躍されていて、優秀な方々と仕事をさせていただいていることを実感しています。
また、幅広い事業に取り組まれていることにも驚きました。製造業の会社が果物の栽培にも関わっているなど、「こんなことまでやっているんだ」とイメージが変わりました。
Saguchi)製造業の「モノづくり」は産業の基本的な形で、非常にスタンダードなものだと感じており、会計の実務を理解する点で良いと思っています。商流なども分かりやすく、事業と会計数値のつながりも理解しやすいです。若い会計士の方々には、製造業の監査を経験してほしいと思っています。
―最後にJ1の皆さんから会計士受験生の皆さんにメッセージをお願いします。
Honda)会計士は忙しく、「自分にやれるかな」と心配していましたが、結論は何とかなります。確かに期末監査の時期は忙しいですが、それが終わるとプライベートの時間を大事にできますし、メリハリのある生活が送れます。また、心配事があっても先輩に相談すれば親身に対応してくれます。だから、安心して目の前の勉強を頑張ってください!
Ikawa)働き方もリモートを含めてすごく自由ですし、そういった自由に働ける雰囲気はとても良いと思います。私は会計士を目指して良かったと実感しています。
Ito)会計士試験の受験者や合格者の男女比をみても男性が多くて、女性は少ないと心配されている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に働いてみると女性のチームメンバーもたくさんいます。先輩や同期も仲良く親切にしてくれるので安心して飛び込んできてください!